お父さんは狩りに出る???

公共交通機関の便の悪い地域に住んでいることもあり、余裕を見て、再就職のための面接に出向くと2時間くらい掛かったりする。

内定をもらって通勤するとして、当然、片道2時間かかるわけで、これまで、1時間を超える通勤をしてこなかった自分にとって、通勤時間が長いというのは、かなりシンドイという印象を受けている。

 

プータローのままではいけないので、ちょっと遠いかな?と思うところまで足を運ぶようにしないと、収入を得られない期間が増えていく。

近場に餌が無いのなら、ちょっと遠くまで行ってみようとするのは、ごく当たり前の話かもしれないけれど、週5日、往復4時間を費やすというのは、かなり非生産的だと思う。

 

とある技術者派遣の会社では、通勤時間が1時間半を超える場合、寮住まいになるらしい。

特に、残業が多い職場だと、通勤時間の長さは体力・精神の両面でストレスになるので、続けられないということなのだろう、と思う。

技術者派遣の場合、だいたいの派遣先が、大企業の大きな工場を建てられる郊外なので、そもそも交通の便が悪い勤務先になるし、近場に住まないとやってられない、という現実があるだろう。

 

派遣として働く、ということを視野に入れて、いくつかの企業の面接を受けたが、結局のところ、転勤ありきの人生になってしまう、ということに、ようやく気づいた。

若くて独身だったら、どんなところでも行きまっせ、と気軽に派遣先に行けるのだろうけど、既婚・子持ちだと転勤族になるのは、ハードルが高い。

 

それと、派遣技術者の一番の不安要素は、自社商品を創出する機会が無い、ということかと思った。

メーカーであれば、とにかく新商品を作ることが使命であり、運良くヒット商品を創出したり、いままで無かったカテゴリーを生み出したりして、マーケットを作ることができる。

 

マーケットのパイが縮小していけば、報酬の分配が少なくなるわけで、マーケットを創出できない人たちは、報酬の機会が縮小していく。

たとえば、トヨタの業績が悪化したら、間違いなく派遣の仕事は減る。

トヨタが派遣技術者の力を必要とせず、新しいカテゴリーのビジネスを始めた場合、トヨタ社員のボーナスが増えることがあっても、派遣技術者の頭数を増やす必要性が無い。

かなり単純化した例だけども、マーケットを創出できる立場にある者が、生き残る者なのでは???というのが、現時点での感想。

 

誰かの未来予想では、バーチャルで人がつながり、勤務地なんて関係ねぇ、という時代が来ると言っていて、まだ自分も諦めたわけじゃないけど、常駐技術者派遣という需要が多いのは、SFの世界がまだまだ先の話だからなのでしょう。

逆に言えば、バーチャルで遠隔協業のシステムを普及させる会社は儲けられるのかもしれない。

 

やっぱり、マーケットを作れる人が優位に立ち、マーケットに支配される人が不利になる。

こんなことを考えていると、誰かが作ったマーケットで収入を得るために遠方へ狩りに出るよりも、近場でマーケットを作る仕事ができたらいいのにな、と思う。